
このサイトを作ったきっかけ
このサイトを作った一番のきっかけは、
長年ずっと追いかけていた大好きな百合漫画が完結したことでした。
その作品が、『オトメの帝国』です。
ジャンプ+での連載が始まってからは、
毎週水曜日の更新を本当に楽しみにしていました。
ちょうど仕事で出向する移動日と重なっていたこともあり、
電車内でのちょっとした、でも何よりの癒やしの時間だったんです。
本当は「外で読むべきではない(感情が爆発するから)」作品なのですが、どうしても我慢できなくて。
今の時代がマスク文化で本当に良かったと思っています。
絶対に、マスクの下でニヨニヨと気持ち悪い顔をしていたと思うので。
(目だけでも気持ち悪かったかもしれませんが・・・)
ジャンプ+には、応援を表す「いいジャン」ボタンを10回まで押せる機能があるのですが、
正直、私の気持ちとしては10回じゃ全然足りませんでした。
コメント欄もいつも愛に溢れて賑わっていて、
同志たち(勝手に同志呼ばわりしてる)の感情豊かなコメントや、
ハッとするほど鋭い視点に触れては、
「わかる!」
「そんな見方もあるのか」
と激しく同意したり、新しい視点に感心したり。
作品そのものはもちろん、コメント欄の空気も含めて、
本当に大好きな作品だったんです。
完結という喪失感
終わりを告げられたのは、わりと突然でした。
頭の中は真っ白になり、ちょっとしたパニック状態に。
「え?」「え?」「え?」
しか言葉に出てこなかったのを覚えています。
寂しい気持ちもあって、感情がてんやわんやでした。
ジャンプ+で最終回を読んだあと、
単行本も発売されたんですが、寂しすぎて、しばらく読むことができませんでした。
結局、読むまでに二ヶ月くらいかかりました。
それくらい、この作品が終わることを受け止めるのに時間が必要だったのだと思います。
それでも、また百合漫画を読んでいる
そんな喪失感があったのに、
気づけば私はまた次の百合漫画の新刊を読んでいました。
新刊情報を追って、気になる作品を買って、
好きなシーンにニヤニヤして、
関係性に情緒をめちゃくちゃにされている。
結局、百合が好きなんですよね。
改めて今の百合界隈を見渡してみると、
かつて私が書店を何軒もハシゴして
必死に“百合の気配”を探していた頃とは比べものにならないくらい、
たくさんの作品が生まれています。
SNSでも毎日のように、感想やおすすめ、新刊情報が絶え間なく流れてきます。
それはとても嬉しいことです。
でも同時に、私の中には少し引っかかるものもありました。
見落とされている作品たちへの違和感
供給が増えたぶん、たくさんの素敵な作品たちが、
流れるように消費され、埋もれていってしまうこともある気がしたんです。
もちろん、一作品一作品を大切に読んでいる人もたくさんいると思います。
その一方で、
地味だけれど静かに心に深く刺さる作品。
コメディーの中に、びっくりするほど切なさが埋め込まれている作品。
とんでもない熱量が込められた個人出版作品。
そういう評価には出づらい作品が、
誰かと出会わないまま埋もれていってしまうこともあるのではないか。
そんな風に感じてしまったんです。
ランキングや星評価は、作品と出会うきっかけとしてとても便利です。
私自身、参考にすることもたくさんあります。
でも、
「このシーンが身悶えするほど好き」とか、
「この関係性が、妄想変換してしまうくらい好き過ぎる」とか、
「読んだあと数日ずっと引きずってしまうほど引き込まれた」とか。
そういう感情って、点数だけではなかなか残らない気がするんです。
そもそも、ピンポイントに刺さる何かって、ランキングや星評価にはしづらいものだと思っています。
それと、百合とも知らずに何気なく表紙買いした作品が、めちゃくちゃ大好きなタイプの百合漫画だったとか
そういう「偶然性の中にある必然」を、もっと大事にしたいと思ったんです。
だから、このサイトを作りました
有名じゃなくても、「こんなにいい作品があるんだよ」と伝えたい。
それが、このサイトを作った大きな理由のひとつです。
それと同時に、自分が作品を読んだときの熱量を、
ちゃんとここに形として残しておきたかったんです。
単に「面白かった」だけじゃなく、どう心を動かされたのか、
どこに惹かれ、どんな余韻が残ったのか。
そういうものを、作品への愛と、作者へのリスペクトを込めて、
自分の言葉で記録しておきたかったんです。
有名な作品だけじゃなく、
静かに刺さる作品も、クセが強いけど妙に忘れられない作品も、
誰かの人生の一冊になるような作品もある。
このサイトが、そんな作品と誰かの出会いのきっかけになれたら嬉しいです。
長く続いた作品が終わってしまった寂しさは、今でも少し残っています。
でも、作品を読んだときの感情や、「好きだった」という気持ちは、
こうして言葉にして残していける。
だから私は、
今日もまた百合漫画を読んでいます。
これからやりたいこと
このサイトでは、新旧問わず、私が心から「好きだ」と感じた百合漫画のレビューを、
私の感情ごと少しずつ記していく予定です。
そして、いつかは百合漫画の中で生まれた
言葉や印象的なセリフをまとめた
「百合漫画語録」のようなものも作ってみたいと思っています。
何年経っても忘れられないセリフって、ありますよね。
あと、「百合漫画用語辞典」みたいなものも、
いつか作れたら楽しそうだなと思っています。
百合漫画を読んでいると、
作品ごとに独特の言葉や距離感、
関係性の表現があって、
それを眺めているだけでも楽しいものです。
……というか、
いつの間にか知らない用語が増えているので、
自分のためにも作りたいです。
そういうものも含めて、百合漫画の中にある感情や言葉を、
このサイトに少しずつ残していけたらいいなと思っています。
このサイトを作ったきっかけになった『オトメの帝国20巻』については、
こちらのレビューで詳しく語っています。
私の“百合の余韻”の原点、ぜひ読んでみてください。

